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エッセイ

パタヤ印度化計画。これぞ真のキーニャオスタイル。

投稿日:2017年12月8日 更新日:

パタヤにインド人観光客が増えたのは、ここ数年のことだろうか。
家族連れも多いが、男同士で遊んでいるインド人も上昇中。
以前はインド・アラブ系の入店を断るバーばかりだったが、いつの間にか解禁。
ゴーゴーバーやバービアに入ってくるインド人客が目につくようになってきた。

独特の価値観と行動様式によって何かと目立つインド人である。
最近見かけたインド人の夜遊びの現場を取り上げてみよう。

キーニャオスタイル

キーニャオとは、タイ語でケチという意味だ。
ついついドリンクを奢ったりチップを渡してしまう甘客とは反対の意味で、簡単にドリンクを奢ったりしない遊び方をキーニャオスタイルと呼んだりする。
ゴーゴーバーでの営業をことごとく断り、バー内で地蔵化石像化する。これはという相手にだけ一本釣りのごとく召喚して、レディドリンク1杯で終了。ペイバーする際は当然熾烈な交渉をする。これが基本的なキーニャオスタイルである。

バービア

先日、とあるバービアに入ると、珍しくインド人客がいた。
隣にはバービア嬢をつけている。これまた珍しい。
しかも、インド人客はバービア嬢にレディドリンクを進呈して、セクハラ三昧。三度、珍しい光景だ。
でも、きちんとレディドリンクを奢っているし、これは正統な遊び方。何の問題もない。
が、よく聞いてみると、レディドリンクではなくてタマダードリンクだった。
通常、バーで働く女性(まれに男性)に奢る際は、レディドリンクとなり、通常価格よりも高くなる。差額分の多くは、レディへのマージンとなる。

が、客価格のドリンクを奢ることも可能。タマダーとかカスタマードリンクとか呼ばれる。

関連記事:レディードリンクとタマダードリンク

とはいえ、タマダードリンクは、単に一緒に飲むだけとかペイバーはしないけど仲の良いバービア嬢相手に奢る時にかぎるのが一般的。
ペイバー対象のレディ相手にタマダードリンク進呈は普通やらない。ましてや、セクハラ三昧する相手にタマダードリンクはマナー違反だろう。

が、そこはインド人である。
75バーツのビール1本を進呈しただけで、えんえんチチを揉んでいる。
受ける方も受けるほうだが、バービア嬢といっても、おそらく50歳近いおばさん。チチはでかい。体もでかい。体重80キロはありそう。
日本人はもちろん、ファランからもほとんど相手にされていない。
インド人にとっては、どストライクなのかも。

ひとしきり遊んだあと、インド人はチェックビン。
会計は150バーツ。きっちり150バーツだけ払っていた。バーへもバービア嬢へもチップなし。これもインド人。

まだまだ続くキーニャオスタイル

そのインド人が帰ってから、間髪入れずして、別のインド人二人組がやってきた。
一人のインド人は、その80キロおばさんが目当てのようで、すぐに横につけていた。
人気あるなあ、チチデカおばさん。
そのインド人は自分のドリンクをオーダーするとともに、こちらはきちんとレディドリンクを進呈して、さっそくチチを揉み始めた。
どんだけ好きなんだ、おばさんのチチ。
まあ、これぞ正しい遊び方。ある意味、微笑ましい光景である。
楽しんでください。

え?
インド人客は二人組だったはず。もう一人はどうしているかって?
そんなもの決まっている。
席に座らず後ろに突っ立ったままだよ。もちろん、ドリンクオーダーなんかしない。座ったらドリンクオーダー必須だからね。
たまに、席に座ったインド人のオーダーしたビールを奪い取って飲んでいる。

バーで1本のビールをシェアする。
これぞインド人、これぞ真のキーニャオスタイルだ。
日本人もファランもまだまだ甘いね。

なお、以前はゴーゴーバーで似たような行動をするインド人が多かった。
3人で入店して、ドリンク1杯だけオーダー。それの1杯を3人でシェアして、ダンスを鑑賞するという超絶キーニャオ方式だ。
当たり前だが、さすがにこれは嫌われる。というか、ダメだろ。

よって、ゴーゴーバー入店時にドリンクオーダーしてから中に入れるという予防策を取るゴーゴーバーもある。

が、インド人はそれでもへこたれない。
3人同時がダメなら、かわりばんこに1杯のドリンクを飲めばいいのだ。まず、一人が入店してドリンクを飲む。ついでその一人が外へ出て、別のインド人に交代。さらに、また別のインド人に交代。
こうすれば、1杯のドリンクを3人でシェアしつつ、ステージ鑑賞もできるという離れ業が達成可能。
これまたインド人だからこそできるキーニャオスタイル。

はるばるインドから飛行機に乗ってやって来るほどだから、決して貧乏ではないはず。
ましてやゴーゴーバーのドラフトビールやバービアの瓶ビールなど、せいぜい70バーツ前後だ。航空券代に比べると微々たる額。
が、インド人は徹底して値切る。無駄金は使わない。
ここまですると、いっそすがすがしいほどだ。
一台のソンテウに20人ほどぎゅぎゅう詰めに乗ってチャーターするのがインド人である。ソンテウが壊れそう。

パタヤ印度化計画

散々悪口を書いてきたが、インド人をメインターゲットにしているタイ女性にしてみれば、大事な顧客である。
バービアやゴーゴーバーでのペイバーは少ないが、インド人はフリーランサー相手に遊んでいる。
けっこうな上客のようで、インド人ばかり相手にするフリーランサーも少なくない。

インド人狙いのフリーランサーたちが集まるバーで、彼女たちの会話を聞いたことがある。
彼女たちの容姿はやはり体重多め、顔丸め、化粧強めの典型的インド男好み。
インド人の文句らしきことは一切言わず、最後に異口同音で「インディア ティースーット!」と声を合わせ、お互いにハイタッチするインド狙いフリーランサーたち。

インド最高!
というわけだ。

一度惚れさせてしまうと、意外とほいほいカネを払ってくれるらしい。
しかも夜の行為のほうはとっても淡白だとか。
彼女たちにとって、おそらく、インド人はちょろい客なのだろう。

適材適所。
市場原理はきちんと働いている。

ますます増加するパタヤのインド人たち。
徐々に遊び方を覚えていくと、ゴーゴーバーやバービアでも普通にペイバーするインド人が増えていくかもしれない。
インドの人口13億人。その中の1パーセントが海外に遊びに行くだけでも、1300万人。
中国と同じく、脅威の存在だ。

ま、インド人がパタヤの夜遊びでメインストリームとなる可能性は極めて低いとは思うけどね。というかほぼゼロ。
でも、彼らがどう遊び方を覚えていくのか、それともまったく変わらないのか、これからも興味深く観察していきたい。

とりあえず、道の真中を集団で歩くのはやめてくれ。
しかもクラクションを鳴らしても、避けてくれない。正直、邪魔です。とほほ。

バックパッカーなら誰もが通る道、インド旅行。
わたしも20年くらい前にインド人の洗礼を浴びまくったなあ。
楽しかったけど、今の体力と気力ではもうインド人相手には戦えません。いや、別に戦わなくていいんだけど、とにかく疲れるんだよねえ。

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