10月26日はタイ前国王の本葬。
タイでは休日となり、全土が喪に服す。
パタヤでは、ワットチャイモンコンが葬儀会場となっている。
ワットチャイモンコンを訪れるにあたり、事前にタイ人から注意されたのは服装のこと。
上下とも黒い服着用。ズボンは長ズボンで、サンダル不可。きちんと靴を履くように言われた。
かろうじて、上下とも黒い服があり、スニーカーながらも靴があったので、恥ずかしくない格好ができたかと思う。
ソイブッカオ
外出したのは午後4時前。
事前予告どおり、セブンイレブンは一時閉店中。
ファミリーマートなども同様に閉店している。
レストランや食堂は多くが閉店しているが、一部は開店。
ブッカオ名無し食堂は営業。
他にも、ファラン向けのレストランは営業している。
ブッカオ常設市場は開いているが、半分以上の屋台は閉じていた。
奥の食堂街は、ぶっかけ飯屋の一つが休業。ここは31日から営業再開。
よって、営業している店に人が集まり、どこも賑わっていた。生きている以上食べねばならない。
ソイブッカオには北向きへの一方通行との標識が出ているが、南行きも問題なく通行できた。
各所で警察による交通整理が行われている。
交通量そのものは普段よりかなり少ない。
パタヤタイ(サウスパタヤロード)は一般車両通行禁止。
ソイブッカオ南端の市場が駐輪場となっており、駐輪可能。いつもは有料だが、無料で開放されている。
また、無料で飲料水や食べ物を提供する屋台や店が多数出ている。
ワットチャイモンコン
ブッカオからパタヤタイに入ったところで、すでに行列ができている。
ワットチャイモンコンに入りきれない人が順番待ちしているようだ。
この列がサードロードのすぐ手前まで続いている。
ものすごい参列者の数だ。
少し雲が出ているが、かなり暑い。
それでも整然と並び、文句を言う人はいない。横入りする人もいない。
厳粛な面持ちの人が多いけれど、かといって重く沈んだ雰囲気でもなく、時折笑顔も見られる。
並んでいる人を気づかい、無料の飲み物を配るボランティアスタッフたち。
沿線の商店でも無料で食べ物を提供していた。
救護テントも開設。
移動式トイレもある。
また、無料のバイクタクシーが運行中。
ボランティアの一般車両もあれば、正規のバイクタクシーも一部は無料で参列者を希望の場所まで送り届けている。
わたしの友人もボランティアで無料バイタクに参加していた。
こういったタイ人たちの助け合い精神とプミポン国王への畏敬の念を眼前にすると、目頭が熱くなる。素直に涙が出そうになった。
列の両脇はロープで仕切られており、歩行可能。
ワットチャイ前まで移動してみたが、これ以上先には行けないと言われた。
ワットチャイ敷地内からは読経の放送が聞こえてくる。
じっと耳を傾ける参列者たち。
部外者であるわたしはここまで。
タイ人参列者の邪魔をしないようにして、そっとパタヤタイを離れた。
ビーチロードとセカンドロード
その後、バイクでパタヤ中心部を走ってみた。
セカンドロードもビーチロードもがらがら。
昼間の時間帯でこんなに空いているのは初めてかも。
ソンテウも激減。
バイタクも少ない。
パタヤ中のタイ人が自宅で喪に服しているか、ワットチャイへ集結しているかのようだ。
昨年のプミポン国王崩御直後よりも静まりかえっているような印象。
むろん、世界屈指と言われるパタヤの歓楽街も静まり返っている。
ソイ6はもぬけの殻。
MPも当然閉店だ。
ソイ7とソイ8はマッサージ屋しか開いていない。
ソイハニーとソイチャイヤプーンのいかがわしいマッサージ屋だけは一部営業していたが、夜関係の店はほぼすべて閉店。
あの長い参列者を見ていると、遊ぶ気には到底なれない。
もう今日くらいはどこも開店しなくていいよ。
このまま静かに一日を終えよう。
明日からはまたいつものパタヤが戻ってくるだろう。
毎日がお祭り気分のパタヤだ。
眠らない街、世界一俗悪なビーチ、世界の性都、酒と欲望まみれの街…
そんなパタヤがたまらなく好きだ。
でも今日だけは静かなパタヤの夜でいい。
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