今年のタイの雨季は長い。終わりそうで、なかなか終わらない。
昼間は快晴で、もう雨が降らないだろうと思いきや、夜には豪雨になったりする。
朝は晴れているからと、昼間に外出してみると、いきなりの豪雨になったりもする。
今週は2回も昼間の外出中に雨にやられた。
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雨のブッカオ市場でカオカームー
昼食を求めてソイブッカオ界隈をバイクで走っている最中、突然の雨から退避した先は市場だった。
いわゆるブッカオ常設市場だ。
英語の看板が上がるようになり、Buakhao Marketと書いてある。
昔に比べると、かなり綺麗に整備された。ちょっとしたフードコードのようになっている。
屋台で購入したものを外のテーブルで食べられる。
屋根はないため、客はゼロだ。
屋根付きの屋台村食堂なら大丈夫だ。
ここで雨宿りを兼ねて、昼飯にしようか。
昔はよくこの食堂街を利用したものだ。特にぶっかけ飯を何度となく食べていた。
パタヤ沈没には欠かせない市場と食堂だった。本当にお世話になったものだ。
でも最近は魅力をあまり感じなくなった。
とりわけ、食堂街のほうは、パンデミックにより店舗が軒並み撤退してしまった。
一部の店は残ったが、愛用していたぶっかけ飯屋はなくなった。今もぶっかけ飯屋は1つだけ営業しているものの、内容はずいぶん寂しくなった。
食べたい店が見当たらない。
うーん、どうしたものか。
雨宿りだけさせてもらい、雨が止んでから他に食べるところを探すか。
ふと市場内の屋台を見やると、カオカームー屋が目に留まった。
へえ、しばらく来ないうちにカオカームーも食べられるようになったのか。
近づいてみると、かなり本格的だ。
巨大な肉の塊が濃厚なスープの中で煮えたぎっている。
さらには、最終調理直前の肉が山積みだ。
愛想の良い店員さんのエプロンには、「しんまち」とプリントされている。
ここは豚足新町。
カオカームーがさくっと出来上がった。
大きめのお皿に盛り付けだ。
お値段は50バーツ。
本来であれば、屋台前のテーブル席で食べればいいのだろうが、そこは屋根なしエリアのため不可。
奥の食堂街に持ち込んで食べる。
赤身肉の部位が多めで、皮と脂が少々。
オーダー時に何も言わなければ、このような配分になるらしい。
肉(meat)だけ、皮と脂身(skin)だけといった注文もできる。
ここは、赤身肉が柔らかくておいしい。いい豚肉って感じがする。
皮と脂身がカオカームーの醍醐味なのは変わらない。とろとろに口の中で溶けていく食感がたまらない。味も濃厚だ。
赤身肉がおいしいため、バランス的にはこれくらいがちょうどいい塩梅だろう。
付け合せのタレは、よくある赤い甘辛いやつではなく、緑色の酸っぱ辛いタイプだった。ちょっとめずらしい。
むろん、肉は味がついているし、ご飯にも汁がかかっており、タレをつけなくても食べられる。
でもこの緑色のタレを付けてやると、味が引き締まる気がする。酸っぱ辛さはあるけれど、むしろ濃厚なカオカームー汁が中和されて、食べやすくなる。
この立地で、この量と味で、ゆで卵付きのカオカームーが50バーツなら安いと感じた。
最近はカオカームーも普通に60バーツするようになったからだ。
カオカームーをおいしく完食する頃には、雨は小降りとなっていた。
これならバイクに乗れそうだ。
終わらぬ雨季のいたずらで思わぬカオカームーと出会えてよかった。
でも、いいかげん、雨季が終わってほしい。
タイの冬入り
と、10月26日にタイ気象局より正式発表があった。
10月29日に冬入りすることが宣言された。
過去平均と比べると2週間遅れとのことだ。
どうりで長く感じたわけである。
冬の訪れにより、雨季も終わりだ。
まったく雨が降らなくなるわけではないが、降水量は大きく減少する。
気温も下がる。バンコクでの最低気温は16度から18度まで下がるとの予想だ。日本の冬に比べるとかわいいものだが、タイで16度はかなり寒くじてしまう。
ただしタイ南部は荒れた天候となり、大雨が降る。波も高くなる。
タイは観光に最適なハイシーズンを迎えるけれど、南部のビーチリゾートについては悪天候に注意を。
パタヤはもう雨はほとんど降らなくなるはずだ。たまに降る程度で、ほぼ毎日晴れが続く。
雨やどりをする必要はとうぶんなさそうだ。
最高のシーズンがやって来る。
なお、気になる両替レートだが、10月26日のTTカレンシーは、1万円=2185バーツだった。
今週はずっとこんな感じで推移している。
1バーツは4.6円で計算しないといけない。いや、もはや1バーツ5円計算が手っ取り早いほど。
雨季は終わるが、円安バーツ高は止まらないのか。
日本人にとっては懐が寒いタイの冬になりそう。
安くておいしいグルメはまだまだ残っている。
カオカームーを食べて円安のタイ冬を乗り切ろう。
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