海外航空券が高い中、中国系航空会社の中国乗り継ぎ便が安くなっている。
昨年あたりから安いフライトがちょくちょくと出てきたが、ここ最近では様々な航空会社が安売りしだした。
日本から中国経由でタイまで行くフルサービスキャリアが往復3万円を切るようなフライトも出てきている。
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中国乗り継ぎバンコク行き
最近、友人が成田から上海経由でバンコクへやって来た。中国東方航空利用だ。
東京発のLCCもさほど安くはなく、また預け荷物が多いため、中国系のフルサービスキャリアのほうがはるかに安上がりになるのが理由とのことだった。
LCCでは預け荷物が多いとオプション料金がかさみ、元々の運賃が安くても結局は高くついてしまう。また、LCCでは機内食も有料だ。シートモニターもない。
中国東方航空はフルサービスキャリアなので、受託手荷物はエコノミークラスであっても23kgの荷物が2つまで無料で預けられる。
心配された上海浦東空港での乗り継ぎはまったく問題なく、スムーズに進んだそうだ。乗り継ぎ時には中国に入国する必要はなかったとのこと。
経由便なので余計な時間はかかるが、安上がりで往復できてよかったという。
個人的には、10年くらい前までは中国国際航空のバンコク発券によるバンコク=関空往復便をよく利用していた。
当時はバンコク=関空直行のLCCはまだなかった時代だ。LCCを使うならば、エアアジアのクアラルンプール経由便を使うしかなかった。
中国国際航空はスターアライアンス加盟のわりに価格が安かったし、預け荷物も無料。日程変更は、日本発券だと手数料1万円のところ、バンコク発券だと30ドルで済んだ。これはちょっとした裏技だが、現在どうなっているかは未確認。
北京首都空港での乗り継ぎは、保安検査場がちょっと厳しいくらい。ライターが没収されるのが面倒だった。あとは簡単だった。
パンデミック中は中国の鎖国により、中国系航空会社はほとんど利用でいない状態だったし、ましてや日本からの乗り継ぎ便として利用は難易度が高すぎた。
中国開国後は徐々に乗り継ぎ便も再開していったが、トランジット利用であってもビザが必要だったりと、ハードルは高いままだった。
現在、中国のハブ空港では24時間ビザ免除が手続きなしでできるようになっている。
北京首都空港、北京大興空港、上海浦東空港、広州空港、厦門空港、広州空港、深セン空港、成都空港、西安空港の9つ。
トランジットビザ免除が容易になったため、乗り継ぎ便も増えているのだろう。
いろんな航空会社が安い乗り継ぎ便を出すようになってきた。
厦門航空、中国東方航空、中国国際航空などなど。
四川航空のバンコク往復3万円以下
そして、つい最近出てきたのが四川航空だ。
5月のゴールデンウィークの航空券をトリップドットコムで調べていると、いきなり激安価格が表示されるようになり、びっくりした。
関空発成都経由バンコク行きが片道15,630円だ。
エアアジアより安い。
預け荷物は23kgの荷物が2個まで無料。むろん機内食付きだ。
為替レート次第で価格は変わるが、15,320円で出ていることもある。
四川航空は航空会社アライアンスには参加していないが、いちおうフルサービスキャリアといえる。
往復にすると、29,450円。
フルサービスキャリアでバンコク往復3万円切りは安い。破格値だ。
ためしに、四川航空のホームページでも価格を見てみる。
往復で99,720円との表示。
トリップドットコムでは29,450円なので、この違いは何なのか。
思わず飛びつきなってしまうが、注意が必要。
成都天府国際空港での乗り継ぎ時間が悪い。
接続の待ち時間が14時間あり、それも夜から翌朝までかかる。
成都空港では24時間ビザ免除が受けられるため、乗り継ぎ自体は問題ないだろうけど、14時間を空港で過ごすか、一度中国に入国してホテルに泊まる必要がある。かなり面倒だ。
この安さは魅力的だけれど、個人的には、いくら安くても使わないかなあ。
荷物が多い時に、あくまでネタとして片道利用ならばするかもしれないが。
中国東方航空の乗り継ぎ便ならば、乗り継ぎ時間は短くて済む。
上海浦東空港での接続が2時間15分。
逆に短すぎて心配になるけれど、効率はいい。
往復で総額36,110円で出ている。
中国国際航空の乗り継ぎ便は片道22,960円より。
北京乗り継ぎと上海乗り継ぎがある。
乗り継ぎ時間は4,5時間。
中国国際航空は中国のフラッグキャリアであり、スターアライアンス加盟だ。マイレージ加算率は見ていないが、ひょっとしてANAやUNITEDのマイレージが貯まるかも。
とはいえ、タイ・エアアジアXのバンコク直行便が片道15,940円で出ているため、所要時間を考えるならば、預け荷物の追加料金を払ってもエアアジアを使ったほうがよさそう。
四川航空や中国東方航空では預け荷物が23kgのものが2個まで無料だ。
LCCで合計46kgまでの荷物を預けようとすると片道で1万円近くするはず。往復なら2万円。
よほど荷物が多い人は、中国系フルサービスキャリアの経由便を検討してもいいかも。
今回調べたのは、関空発のみ。
中国系航空会社は、成田や羽田や関空から多く出ているし、地方空港からの便もある。
バンコクへの直行便がない空港でも、一度中国を経由することでバンコクへ安く行けるケースが多い。
中国系航空会社のチケットは、中国系代理店のトリップドットコムが安い。
価格は日々変動するためこまめにチェックを。
まとめ
フルサービスキャリアのバンコク直行便が高い現状では、いろいろとリスクはあるけれど、中国乗り継ぎ便は選択肢の一つとして考えてもいいと思う。
たしかにバンコク往復で3万円切りは安い。
ただ、旅慣れていない人は乗り継ぎ時間の長いフライトはやめたほうが賢明だと思う。
北京首都空港と上海浦東空港で3,4時間程度の乗り継ぎ時間のフライトだと特に問題なく利用できるはずだ。
空港での乗り継ぎの待ち時間が一晩あるようなフライトは、なにかと厄介。
まあ、一度中国に入国してい成都やら上海やら厦門やらをついでに観光したいなら別だけど。これも慣れた人向けかなあ。
規制緩和されているものの、中国での乗り継ぎや中国国内移動はまだまだ制限があるし、突然の規則変更も大いにありうる。
ほとんどのケースでは問題ないだろうけど、やはり自分でリスク管理できる人だけが経由便を利用したほうがいい。
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