今年のタイでは、年末のカウントダウンイベント開催がCCSAによって許可された。
CCSAがイベント実施要件を決定し、官報掲載により、正式にイベント開催ならびに規制事項が決定となった。
政府としての基準が決定され、あとはそれぞれの県によって独自の規制を加えることがある。
今年のタイのカウントダウンイベントでは、ワクチン接種証明書がないと入場できない。外国人ならばワクチンパスポートの提示が必須となる。
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カウントダウンイベント規制措置
CCSAが決定したカウントダウンイベントの規制措置はこうなっている。
全国対象 ※12月31日から翌1月1日午前1時までの時間帯に限定した措置
・ 屋外に開かれて喚起が十分な店舗に限り、アルコール飲料の提供および消費を認める。
・既定のワクチン接種を完了した証明および72時間以内の抗原検査(ATK)結果陰性証明を有する者に限り、1,000名以上が参加する行事の実施を認める。
・ 既定のワクチン接種を完了した証明を有する者に限り、1,000名未満が参加する行事の実施を認める。
(在タイ日本大使館による官報翻訳よりそのまま引用)
イベント開催は可能で、大晦日にかぎり午前1時までレストラン店内飲酒も認められる。
飲酒は、オープンエアの換気が十分な店に限られる。
CCSAでは、12月16日以降の店内飲食についてQ&A方式で答えている。
Q.12月16日からパブやバーやカラオケで酒を飲むことはできますか?
A.いいえ、バーでのアルコールは許可されていません。違反が見つかれば、TATは、SHAとSHA+の認証を取り消すことができます。
カウントダウンでもバーやパブなど娯楽施設の営業は不可だ。
バンコクでは県独自のカウントダウンイベント開催における規制措置を設定した。
イベントは屋外会場のみ開催可。
1,000人以上参加者のいる大規模イベントでは、保健当局の許可が必要。参加者は完全なワクチン接種を受け、72時間以内のATK検査、事前登録が必要。
1,000人未満のイベントでは、ワクチン接種が必要。
また、300人以上1000人未満のイベントでは、地区当局と感染対策を協議し許可を得る必要あり。
大晦日にかぎり、1月1日午前1時までレストラン店内でのアルコール提供が許可される。
イベントの規模にかかわらず、ワクチン接種を終えていないと入場できないことになる。
パタヤのあるチョンブリ県ではCCSA決定に沿った形で命令が出ている。
12月31日は翌日1月1日午前1時まで店内での酒の提供が認められる。換気のよいオープンエリア店のみ。
イベントは1,000人まで。参加者はワクチン接種証明書が必要。
1,000人を超える場合は許可が必要で、客はワクチン接種と陰性証明が必要。
やはり参加者のワクチン接種証明は必須。
パタヤでは、12月29日から31日にパタヤカウントダウンが開催される。
入場者はモープロムでワクチン接種証明書とIDカードを提示。さらに72時間以内の陰性証明書(ATK/PCR)の提示も必要。
当初の発表では接種証明書か陰性証明書のどちらかでいいとされていたが、CCSA決定とチョンブリ県命令後に両方必要と変更された。
会場内では常にマスク着用すること。
ステージ前エリアには2,500席を用意。
パタヤカウントダウンに参加するには、ワクチン接種証明書とIDカードと陰性証明書の提示が必要だ。
外国人観光客はワクチンパスポートを
11月1日のパタヤ開放以来、パタヤでは各種イベントが毎週のように開催されている。
パタヤ音楽フェスティバルやパタヤ花火大会の会場(ステージ前エリア)に入るにはワクチン接種証明書の提示がすでに求められるようになっている。
先週末に開催された小規模なイベントでも同様だった。
チョンブリコーヒーオンザビーチというイベントでは、入口でワクチン接種証明書の提示が必要だった。
また、TATパタヤ支部が主催するSHAイベントでも同様にワクチン接種証明書提示が求められた。
タイでワクチン接種を受けているなら、モープロムのワクチン接種証明書を見せればいい。
わたしはタイでワクチン接種済みなのでモープロムの画面を見せてさくっと入場できた。
パタヤ花火大会ではステージ前エリアに入っていないため、実際にイベントの入場時でワクチン接種証明書を見せたのはこれが初めてだった。
ただ、それほど厳重なチェックは行っておらず、ちらっとモープロムのワクチン接種証書の画面を一瞥するだけだった。
では、外国でワクチン接種を受けた観光客はどうすればいいのか。
入口では外国人観光客に向けて「ワクチンパスポート」と告げていた。
外国で発行されたワクチンパスポートでもいいということになる。
日本では紙媒体のワクチンパスポートしか発行されていないが、おそらく、このワクチンパスポートでも通用するはずだ。
髪を持ち運ぶのが面倒ならば、スマホで撮影したものでは通用すると思われる。
実際にやったわけではないので絶対とはいえないが、たぶん大丈夫だ。
パタヤカウントダウンでは、IDカードの提示も必要。これは外国人ならばパスポートとなる。
また、ATKないしPCRでの陰性証明書も必要。タイ国内在住者なら、モープロムに陰性証明のデータを反映させることができるが、外国人は病院やクリニックで陰性証明書をもらう必要がある。ATKでの証明書なら数百バーツ程度のはずだが、時間と費用がかかる。
イベント主催者がATKを用意して、入場時に検査を実施することも可能なようだが、はたしてそんな手間のかかることをするのか。
また、実際にどこまで厳しく運用するかは不透明。
パタヤカウントダウンなら観客の上限は2,500人。この2,500人すべてに厳密なチェックを行っていたら、いつまで経っても入場が終わらない。
タイチャナとモープロムとモーチャナ
さらには、入場時にはタイチャナを使ったチェックインも必要だ。
先日のSHAイベントでは、ワクチン接種証明書提示に加えて、タイチャナでのチェックインも要求された。もしくは、ノートに氏名電話番号を記載する。
タイチャナとは、昨年の早い段階から導入されたチェックイン用のプラットフォームだ。
アプリケーションではないので事前ダウンロードする必要はない。
LINEでQRコードを読み取ると、専用サイトにアクセスできる。あとはチェックインをタップすればいい。(本来は会場を出る際にはチェックアウト登録するがこれは無視しても大丈夫)
SHAイベントでは、グループ客の場合は一人がタイチャナでチェックインすればいいとのことだった。
タイ人の大半はタイチャナに慣れているし、タイ人と同行すれば大丈夫だろう。
ただ、カウントダウンイベントでは全員のチェックインが求められるかもしれない。
蛇足ながら、11月1日以降のタイランドパスを使ったタイ入国では、モーチャナというアプリのダウンロードが求められている。
モープロムとタイチャナとモーチャナは別々のものだ。ややこしい。
最近タイにやって来たばかりの観光客にとっては、なにがなんだがわからない。というか、わかるわけがない。
実際に隔離免除入国の際に体験したが、モーチャナはダウンロードしても使う場面には一度も出くわしていない。よって、モーチャナについては気にする必要なし。
また外国人観光客にモープロムは無関係。これはタイでワクチン接種をした人向けだ。
よって気にするべきはタイチャナのみ。会場に入る際のチェックイン登録だ。とはいえ、タイチャナを使わずとも、ノートに名前を記入すればいいだけなんで、そこまで気にする必要はないけれど。
ややこしいんで、最近やって来たばかりの外国人観光客は、モーチャナもモープロムもタイチャナもすべてスルーでよさそうだ。
あと、Thai Save Thaiというシステムも登場してきており、さらに混乱するが、もう外国人観光客は基本スルーで。
現場で求められたらなんとか応じていくしかないし、駄目なら入場をあきらめよう。強引な突破は、今の状況下では厳に慎むべし。
まとめ
これからタイのイベントに参加する際には、外国人観光客であっても、ワクチンパスポートを提示できるようにしておこう。
実際にはチェックが甘くて、軽くスルーできる場面が多いかもしれないが、ワクチンパスポートを用意しておかないと入場を断られることがありうる。
12月20日からは日本でも二次元コード付きのワクチン接種証書の発行が始まった。アプリで電子交付も可能だ。
最低限紙媒体でのワクチンパスポートの用意はしておこう。
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