タイでは、いろんな野菜や果物が屋台で売られている。
トラックに満載された果物が売られていることもある。
今回、珍しいものを目にした。
最初、何かさっぱりわからなかった。
遠目にはサボテンに見えた。
たぶん、果物の一種なのだろうと思った。
アップにすることこうなる。
裏側
何これ?
タイ人に聞いてみると、「パックブア」だと言う。
パックは野菜だな。
ということは、果物(ポラマーイ)ではない。
ブアは、蓮。ハス。
英語で言うなら「ロータス」。
ソイブアカーオ(ブッカオ)のブアだと説明を受ける。
普段は「ブッカオ」と縮めて発音するタイ人だけど、この時はわかりやすいように「ブア カーオ」とゆっくり発音してくれた。
なるほど、わかりやすい。
ブアが蓮、カーオ(ご飯)が白色、つまりブアカーオとは「白い蓮」という意味だ。
うん、そのシャワーノズルのような奇妙な植物が蓮なのはわかった。
で、蓮って生で食べられるの?
すると、タイ人は、シャワーノズル部分をほじくって、実を取り出す。
さらに、皮を剥いて中身だけを食べていた。
これって、ようするに蓮の実ってやつか。
すいません。正直に告白します。
今まで生きてきて、ハスの実が生で食べられるなんて初めて知りました。
それどころか、ハスの花托も初めて目にしました。
以下、Wikipediaより引用
はすの実と呼ばれる果実(種子)にもでん粉が豊富であり、生食される。若い緑色の花托が生食にはよく、花托は堅牢そうな外見に反し、スポンジのようにビリビリと簡単に破れる。柔らかな皮の中に白い蓮の実が入っている。種は緑色のドングリに似た形状で甘味と苦みがあり、生のトウモロコシに似た食感を持つ。また甘納豆や汁粉などとしても食べられる。中国や台湾,香港,マカオでは餡にして、月餅、最中、蓮蓉包などの菓子に加工されることも多い。餡にする場合苦味のある芯の部分は取り除くことが多いが、取り除いた芯の部分を集め蓮芯茶として飲まれることもある。ベトナムでは砂糖漬け(甘納豆)やChè(ぜんざい)の具として食べられる。 また、蓮肉(れんにく)という生薬として、鎮静、滋養強壮作用がある。
そうだったのね。
知らないことってたくさんあるよね。
まあ、百聞は一見にしかず。
実際に食べるべし。
見た目に反してふにゃふにゃな花托をほじくって、蓮の実を取り出し、皮を剥く。
白い実をぱくりと食べる。
お味は、意外と悪くない。
臭みや苦味はほとんどない。
かといって、旨味もそれほどない。
味気のない柔らかいピーナッツのような感じとでも言えばいいのか。
食べ終わってからこの記事を書くまでにすでに1日以上経過しており、じつはすっかり味を忘れてしまっている。
食べている最中はそれなりに味を楽しめるのだが、食べ終わるとまったく印象に残っていない。
その程度のお味だと思っていただきたい。
むしろハスの花托をほじくるのが楽しかった。
プチプチを割るような爽快感にも似た中毒性がある。
見た目はちょっと気持ち悪いハスの花托だけど、その実は意外とシンプルなやつだった。
いろいろ調べてみると、蓮の実はカリウムやカルシウムが豊富で滋養強壮にいいとか。
まさにナイトライフ向けの食べ物だ。
乾燥したものが売られている日本では、ハスの実を生で食べる機会はまずなさそう。
せっかくのタイ旅行、蓮の屋台を見かけたら、ぜひ買って食べてみよう。
一人前20バーツから売っているよ。
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