バンコクで安いゲストハウスといえばカオサン通りがあまりにも有名。
でもカオサンは都会のバンコクの中にあって、実に不便な立地だ。BTSや地下鉄の駅からは遠くはなれており、移動といえばローカルバス、あるいは水上フェリーに乗るしかない。
しかも、設備は古くて、ベッドのシーツは何年も取り替えていなような劣悪さ。
が、最近ではバンコク都心部に、バックパッカーやバジェットトラベラー向きのゲストハウスがいくつかできている。
これまでの、安い・汚い・狹いといった激安ゲストハウスの概念をぶちこわすかのような清潔さとオシャレさだ。
今回紹介するのは、地下鉄スクンビット駅とBTSアソーク駅から徒歩5分でいけるホステル。まさに都会のど真ん中。
ホステル定番のドミトリーではあるが、日本のカプセルホテルのようにきちんと仕切られていて、カオサンのドミトリーからは考えられないほど充実した内容だ。
時代は変わっている。
わたしは、昨年12月に初めて利用。気に入ったので、また宿泊することにした。
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3ハウ ホステル @ スクンビット21(3Howw Hostel @ Sukhumvit 21)
大都会アソーク通りの只中に、3ハウホステルは建っている。
外観
ちょっとオシャレなガラス張りのビルで、これもカオサンの安ゲストハウスでは考えられない。
玄関
オートロックになっており、カードキーをかざして解錠するシステムだ。
レセプションとロビー
フロントは、とても丁寧な接客で好感が持てる。
英語が当たり前のように通じる。当然タイ語でもいけるが、むしろ英語でいいかも。
予約サイトを通じてブッキングしたが、バウチャーの提示は必要なかった。パスポートを提出するだけでオッケーだ。
デポジットは500バーツ。
カードキー、ロッカーの鍵、Wi-Fiパスワード、バスタオルを渡される。
(前回宿泊時には簡易スリッパも渡されたが、今回は無し)
初めて利用する場合は、ホステルの従業員が部屋まで付き添ってくれて施設の使い方を説明してくれるので心配無用。
過去に利用済みの場合は自力で部屋まで。
階段
エレベーターもあるが、結局、階段を少し登り降りする必要があり、2階か3階なら階段利用と大差ない。
廊下と階段は、一部天井が低くなっており、背の高い人は要注意。
館内は靴を履いたまま歩くが、室内は土足厳禁となっている。
部屋の手前に靴箱が置いてあって、自分のベッド番号が書いてある。靴はそちらへ収納。
ドミトリーカプセルルーム部屋内部
予約したのは、カプセルルームだ。
ドミトリーと呼ばれる大部屋で、ベッドが大量に並んでいる。
まず、大部屋に入るときにカードキーをかざす。
ランプの色が青になって解錠。中に入る。
大きな部屋に、カプセル型に仕切られた個室が並んでいる。
部屋の規模はかなり広い。
道路側の壁は全面ガラス張りになっており、広々とした雰囲気だ。
ほどよくエアコンが効いていて、不快感はない。ただ、昼間は直射日光が差し込むため、少し暑いかも。
壁にはロッカーが並んでいる。ここにも番号がふってあり、レセプションで渡された鍵で開け閉めする。これがセーフティボックスのかわりにもなる。
スーツケースも収納できる大きさだが、あまりにも大きすぎると無理かもしれない。
ちょっとしたテーブルも置いてある。コンセントあり。
さらに、物干し台やクッションも置いてある。
さて、肝心の寝床だ。
多くが2段ベッドになっているのは、日本のカプセルホテルと同じだ。
わたしはカプセルルーム(Capsul Room)を予約した。
すると、2段ベッドではなくて、1段のみのタイプとなった。
2段タイプに比べると、格段に天井が高くなる。
前回の宿泊時でも同じだったので、おそらくカプセルルームで予約すると1段ベッドになるようだ。
ドミトリーというタイプを選ぶと2段ベッドになるものと思われる(ちょっと値段が安い)。
↓アゴダでの表記の違い
読者の方からの情報によると、アゴダの写真は掲載間違いのようです。
カプセルルームは、カプセルルーム専用の大部屋で、ドミトリーとは別物。わたしが2回連続で1段ベッドにあたったのは、たまたまだったようです。
ドミトリーは、このようなカプセルタイプにはなっていないとのことです。
カプセルのドアはなく、カーテンで仕切るだけのもの。
夜は真っ暗になるので、特に問題なさそう。
内部はもちろん狭いけれど、寝るだけなら充分な広さがある。
シーツは真っ白で清潔そのもの。カオサンの安ゲストハウスとは雲泥の差だ。
カプセル内に、電灯とコンセントがある。もう至れり尽くせりだ。
カードキーを挿入すると、電気が使えるシステムになっている。
なお、一段しかないカプセルは、ロッカーがカプセル入り口の下に配置されていて、とても便利。
共用トイレとシャワールーム
ホステルといえば、トイレとシャワーが共用となっているのが常。
3ハウの共用トイレとシャワーは、ドミトリーの外にある。
数は多い。これだけあれば、満室で使えないこともなさそうだ。
トイレとシャワーが別々なのも高ポイント。ユニットタイプだとどうしても混み合ってしまうんで。
トイレ
シャワールーム
チェックイン時に清潔なタオルを渡されるんで、手ぶらで訪れても大丈夫。他のゲストハウスでは、バスタオルとベッドシーツは別料金ということもあるんで、これまたうれしい。
シャワールームには、ボディソープとシャンプーも備わっている。
もちろんホットシャワー。
湯量は豊富だが、温度調整がちょっとむずかしい。
安ゲストハウスは水シャワーと相場が決まっているが、お湯が出るだけでも単純にうれしい。
共用スペースにドライヤーがおいてある。
ただし、利用時間が限られており、夜間と早朝は撤去される。
おそらく、騒音防止のためだろう。
その他の館内施設
ゲストハウスやホステルに欠かせないのが共有スペース。
キッチン
自炊派なら簡単な調理も可能。食器類も完備。
ウォーターサーバーとコーヒーメーカーあり。どちらも無料で飲める。
共用冷蔵庫もあり。
好きに使ってかまわないが、他人に勝手に食べられる可能性もある。
マジックで名前を書いてしまおう。
リクライニングスペース
画像には映っていないが、パソコンが一台。
あとは寝っ転がって、リラックスできる。
ムービーシアタールーム
大型壁掛けテレビが設置されていて、好きな映画が見られる。リラックスソファーあり。
あまり利用者は見かけないんで、使い放題かも。
利用時間が限られている。禁止事項はちゃんと読むように。
屋上にムエタイ教室があるようだ。
わたしは見学に行っていないので詳細不明。
さすがにスイミングプールはない。
館内禁煙。
たばこは、玄関脇のスペースで吸える。
ここはテーブルがたくさん置いてあって、夜でも利用可能。
夜遅くなって話し込むなら、ここがいい。迷惑にならない。
Wi-Fi無料。チェックイン時にパスワードを渡されるのでなくさないように。
速度はまったく問題なし。
ホステルなので連れ込みなどという概念はない。
ただし、普通のタブルルームもあるんで、そちらはフロントで応相談。
ゲストを招く際は必ずフロントを通せと注意書きしてある。
なお、レイトチェックアウトも可能(有料)。
またチェックイン後のシャワー利用もオッケー。午後5時までは無料で、それ以降は有料となる。
わたしは90年代のバックパッカーなんで、もう、なんというか、すべてにおいてバンコクのゲストハウスの概念をぶち壊された感じだ。
綺麗、清潔、オシャレ、便利、快適。立地条件最高。
地図と周辺施設
地図
行き方は、簡単。
地下鉄スクンビット駅、あるいはBTSアソーク駅下車。二つの駅は隣接していて、どちらでも同じこと。
アソーク通りをまっすぐ北へ向かう。道路の東側を歩こう。
ソイカウボーイの入り口脇を通過して、北上。
すると、小さめの交差点(角にセブンイレブン)があって、少しだけ右に入ると3ハウがある。
スクンビット駅から5分かからないだろう。
最寄りのコンビニ(セブンイレブン)までは、徒歩20秒くらい。信号を渡ったところにもう一軒セブンイレブン。
日本語のランドリーショップとコンビニも近所にある。
バックパッカーに用はないだろうけど、日本の居酒屋やレストランも少なくない。
旅行する上での不便さはまったくないだろう。
3ハウからアソーク駅前にあるターミナル21までも5分くらい。
大きな交差点は信号待ち時間が長いため、ホステルを出てからすぐに信号を渡っておいたほうがベター。
もちろん、ソイカウボーイまでも近い。どんなに酔っ払っても余裕で歩いて帰れる。チェックアウトの12時まで寝過ごさないようにすべし。
その他のナイトスポットにはついては深く語らないが、いくらでも遊ぶ場所はある。
BTSと地下鉄の両方が利用できるので、バンコク市内の観光にも最適だ。
宿泊料金
今回は総額で1549円だった。
昨年12月下旬に宿泊した際は、ブッキングドットコムを利用。
ハイシーズンまっさかりで、1659円。為替の影響もあるが、やはりローシーズンのほうが安いだろう。
ブッキングドットコムは、現地払いが原則なので、到着時にフロントで490バーツを支払った。
現地でクレジットカード払いも可能だが、手数料が3%かかる。JCBもオッケー。
現地で現金払いがいい人はブッキングドットコムの利用を推奨。
各サイトによってプロモ価格を打ち出しているんで、それぞれチェックしてみてほしい。
日程を入れて部屋と料金を検索する場合は、必ず宿泊人数を大人1人にすること。2人とすると、ドミトリー系の部屋が出てこないことが多い。
総評
わたしは、アジアやヨーロッパ各地のドミトリーに数限りなく宿泊してきた経験があるが、その中でもトップクラスの清潔さと快適さだ。
アジアでは一番。
西ヨーロッパで数千円するようなドミトリーよりも素晴らしいかもしれない。
アソーク周辺には、他にも格安のドミトリーがいくつかできている。
その中でも、この3HOWWの評判が高い。
それも納得のレベル。
確かに、カオサンのドミトリーなら、いまだに100バーツくらいで泊まれるかもしれない。シングルで200バーツくらいだろうか。
でも、この圧倒的なレベルの高さと立地条件の良さを考えると、もうカオサンに行く必要が感じられない。
(最近のカオサンでも綺麗なゲストハウスが増えてきているようだけど。)
もちろん、カオサンにはカオサン独特の雰囲気があって、それは捨てがたい。
かつては、インドのバラナシで一泊90円のドミトリーに泊まったこともある。ネパールの宿は馬小屋みたいなダブルベッドルームが200円だった。
それはそれで良き思い出として残っている。貴重な経験だった。
が、今となっては、90円レベルはちょっときつい。
3ハウくらいがちょうどいい。
・トランジットで一晩眠るだけでいい人
・なるべく安く、それでいて清潔なベッドで眠りたい人
・昼間はバンコク観光して、夜はスクンビット界隈で飲み歩きして、寝るときは一人で眠りたいけど、さすがに雑魚寝タイプのドミトリーは嫌だという人
こういう人には、このカプセルホテルがうってつけ。
日本の繁華街でもカプセルホテルを利用するという人ならまったく問題ない。
まあ、宿泊しているのは、若いバックパッカーがほとんどだけど、それほど顔を合わす機会もないだろう。
日本人よりも韓国人や台湾人などのアジア系が多い印象だ。
いろいろと、時代は変わるもんですね。
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