2025年に5月1日より運用開始となったタイデジタル到着カード。通称TDAC。
従来の紙の入国カードに変わるものだ。
外国人はこのTDAC登録がないとタイに入国することができない。
また、昨今のミャンマーやカンボジアやタイを拠点としてオンライン詐欺の横行により、タイ入国が厳しくなったとされる。
2025年6月のタイ入国について、スワンナプーム空港での実体験をレポート。
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TDAC登録
TDACは専用サイトにて登録する。偽のサイトに注意だ。
タイ到着予定日の3日前から登録可能となる。PCでもスマホでもできる。もちろん無料。
⇒https://tdac.immigration.go.th/arrival-card/#/home
登録方法に関する記事は過去何度かアップしており、登録作業は慣れたものだ。実際の入国をともなう登録は今回がはじめて。
TDAC開設当初はシステム上でいくつか不備があった。
たとえば、日本の居住地登録では、大阪府や京都府が表示されないという不備だ。
その不備は解消されていた。ちゃんとOSAKAがリストに表示されるようになった。
京都も北海道も同様である。
友人がほぼ同じ日程でタイを訪問予定で、同じタイミングでTDAC登録にチャレンジしていた。
PCでやるにしてもスマホでやるにしても、ブラウザはGoogle Chromeがよさそうだ。
友人がつまづいた点は、やはり、タイの宿泊情報入力だった。
パタヤのホテルに滞在するが、AgodaやGoogleマップの住所情報は中途半端なことが多い。
TDACには、県や地区やサブディストリクトの記入欄もあるが、それがわからない。
パタヤ中心部ならば、Chonburi、Bang Lamung、Nong Prueだ。
それから、ホテルの住所番地を打ち込むのだけど、これはテキトウで大丈夫だろう。ホテル名だけでもいいくらい。
基本的に、パスポート情報、氏名、到着日、到着便といった情報だけきちんと入力しておけば問題ない。
悩むだけ馬鹿らしいので、基本情報以外は大雑把でいい。
TDAC登録完了すると、PDFでQRコードを表示させたり、登録メールアドレス宛にQRコードが送られてくる。
スマホに保存しておき、いつでも提示できるようにしておくのがベター。
心配な人は紙の印刷してもいいけれど、たぶん使わない。
空港チェックイン時のTDAC確認は?
わたしは、タイ・ベトジェットのフライトで関空からバンコクへ向かった。
関空でのチェックイン時には、TDAC登録のついての確認はされなかった。
何も言われない。
友人は、タイ航空でバンコクへ向かう。
関空のタイ航空のチェックインカウンターでは、やはりTDACについては未確認。何も言われず。
タイのフラッグキャリアであるタイ航空ですら何も言わないのだから、航空会社としてはノータッチというスタンスのようだ。
ただし、航空券予約時にはTDAC登録が必須になりました的な表示がされることが多い。
タイ入国パスポートコントロールでの確認は?
スワンナプーム空港に無事に到着。
イミグレーションへ向かう。
緩やかな坂を登った先がパスポートコントロールのブースになっている。
その坂のふもとあたりに、TDAC登録用の端末が設置してある。
サポートしてくれるスタッフも待機している。
(タイイミグレーションより)
未登録の人は、ここで登録すれば大丈夫だ。スマホやPCがない人でも現地に到着してからでも登録できる。
(ドンムアン空港などでも同様。ただし、陸路国境検問所でどうなっているかは不明)
新しくなったイミグレーションブースには、日本語でも提示書類4点についてモニター表示してあった。
・パスポート
・ボーディングパス
・Eビザ控え(もしあれば)
・タイデジタル到着カード(TDAC)
18時半頃、パスポートコントロールの列はそれぞれ7,8人。大混雑はしていないが、待ち時間はちょっと出るかなといったところ。
列に並んでいるのは、中国系や中東系の人が多い印象。
人によっては審査に時間がかかっている。
ほとんどの旅行者はTDAC登録済みのようで、スマホ画面を見せている人ばかり。
ただ、中には、未登録の人もいて、イミグレーション職員に追い払われているところを見かけた。しっしっといった風に門前払いされ、手前側にある端末で登録してから出直してこいと言われていた。
要するに、TDAC未登録ならば、タイ入国拒否だ。タイに入国できない。
当たり前すぎる話。登録必須なのだがら、登録していないと入国は許されない。かつての紙の入国カード必須だった頃と同じだ。入国カードを出さないと入国できない。まったく同じことだ。
前に並んでいる人はスマホでTDACを見せているし、係官もスマホ画面をチェックしている。
厳しいなあ。
と、こちらの順番になった。
TDAC登録画面はスクショ済みなので、スマホも立ち上げておき、ブースへ。
パスポートと搭乗券(半券)を出す。カウンターの上にスマホも置く。
が、係官はスマホには見向きもせず、パスポートと搭乗券だけを受け取った。
パスポートをさらっと一瞥するのみ。で、指紋認証と顔写真撮影。
TDAC登録の確認は一切なし。
ホテル情報や滞在日数の確認も帰国航空券の有無も何もなし。
入国審査はあっという間に完了。
拍子抜けするほど簡単だった。
友人は午後3時半頃にイミグレーションへ。
この時間帯は混雑するようで30分くらい待ったそうだ。
やはり、TDACについてはノーチェックだったとのこと。他の国の人はチェックされているようだった。
ホテル情報や帰国航空券についても何も聞かれなかった。
イミグレーション内部の人間ではないので確証はないけれど、日本人はノーチェックというのがお約束な感じがする。
おそらくは、パスポート情報とTDAC登録情報が紐づけされていて、TDAC登録の有無がその場で確認できるものと思われる。
日本人はTDACの登録さえ確認できれば、中身はどうでもいいといったところなのかもしれない。
ただ、他の国の旅行者はスマホで登録画面を見せるよう言われていたので、実は紐づけされていないかもしれない。
答えはイミグレーション内部の人間にしかわからない。
推測はできるけれど、正解は不明。
わかることは、つべこべいわずTDACを登録しておけということだけ。
ノービザ滞在期限60日のまま
なお、ノービザ滞在期限は60日のままである。
もとの30日に戻すという話も出ているが、今のところ、正式決定はしていない。
普通にパスポートには60日後のスタンプが押される。
コールセンター詐欺には日本人も多く関わっているけれど、これといって厳しくなったという雰囲気は感じない。
とはいえ、ビザランの取り締まり自体は厳しくなったはずで、頻繁にタイを訪問したり、月単位での滞在を繰り返している人は、ビザラン規制にひっかかって、入国拒否される可能性あり。
怪しいと判断されれば、帰国航空券の有無についても確認されるかもしれない。
これもイミグレーション内部の人間しか答えはわからない。外野がどうのこうのいっても無駄。判断はイミグレーション職員が行う。
一人の旅行者の体験談のみを信じてはいけない。他の大多数の旅行者の体験談であっても同様だ。
結局はイミグレーション職員の対応次第だ。
まとめ
というわけで、タイ入国は楽勝ですな。
紙の入国カードがデジタルに変わっただけのこと。
イミグレーションではTDACの提示は求められなかった。これは日本人だからなのか、たまたまなのかは不明。QRコードの提示をしっかり求められている人もいて、提示できずに追い返される人もいた。必ず登録すべし。
あとは特に気にする必要なし。
TDACだのビザラン規制だのとうるさく感じるかもしれないけれど、ごくごく普通の短期旅行者であれば、これまでどおりに渡航すればいいだけだ。
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