たまに、屋台や市場で見かける謎の食材がある。
見た目は、焼きおにぎり。
焦げ目もついてうまそうだ。
巨大なサーターアンダギーに見えなくもない。
これをどう料理するのか。
名前を聞くと、「ヤムネーム」という。
ヤム=あえる。転じてサラダのこと。
ネームは、生肉を発酵させたソーセージのことだな。
注文すると、屋台のおばさんが料理にかかる。
せっかく丸めた焼きおにぎりを分解してしまうではないか。
ああ、もったいない。
焼きおにぎりのように見えるが、実際に、これは米。
焼きおにぎりで間違っていない。
あとは、野菜と焼きおにぎりを和えていく。
さらに、唐辛子をたっぷり入れられた。
あと、生姜も入っている。
この二つには要注意だ。
タイ人仕様に入れてしまうと、とんでもない辛さとなってしまう。
最後にピーナッツをふりかけて、完成
これが焼きおにぎりの成れの果て、ヤムネームだ。
アップにしてみよう。
ちゃんとご飯も入っているのが確認できるだろう。焼きおにぎりのおこげも入っている。
半透明でふにゃふにゃしつつも歯ごたえの食材が特徴的。独特の食感だ。
あとでタイ人に聞いてみると、豚の内皮(脂の部分)を湯煎したものだとか。なるほど、豚の皮ね。
前述のとおり、唐辛子と生姜の量が多くて、やたらと辛かった。
わたしは、あまりの辛さに完食できなかった。
が、辛さをほどほどに抑えれば、かりかりのおにぎりと柔らかいサラダと豚の皮がからまって、意外とおいしい。
ネームは生ハムソーセージだけあって多少臭みはあるものの、サラダにしてあるので、それほどしつこさはない。
辛くなければ、がつがつ食べられるおいしさ。
ソムタムタイに入っているピーナッツと同じように、ピーナッツが実にいいアクセントになるんだよねえ。
でも、やっぱり辛いや。
一人前50バーツ。
野菜も別の袋に入れて付いてくるよ。
キャベツもあるんで、これで辛さを中和させろってことでしょうかね。
ちなみに同じ「ヤムネーム」という名前の料理もあるけど、それはまた別物。
ヤムウンセンのようなサラダに、ネーム(ソーセージ)を和えたものになる。
タイ料理の名称はけっこうテキトウなんで、テキトウに対処しよう。
焼きおにぎりは、「カオトート」と呼べばいいのかな。
とすると、このヤムネームだと、「ヤムネームカオトート」と言えば、通じやすいかも。
まあ、街中の屋台や市場で、焼きおにぎりを発見したら、「ヤムネーム」と注文するだけで問題なく通じます。
わたしは「ヤム」とだけ伝えて注文したくらいだし。
ちょっと変わったタイ料理のサラダを食べてみたい人は、ぜひ注文してみてね。
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