パタヤが眠らない街と言われたのは昔のこと。
現在のパタヤは夜12時を過ぎると、ほぼ真っ暗となる。
通常時なら深夜3時や4時まで営業、中には夜明けまで営業するバーやクラブも少なくなったが、現在は12時閉店が義務付けられている。
パタヤは12時閉店
原則として、タイではアルコール販売可能な時間帯が限定されている。
午前11時から午後2時、午後5時から深夜12時まで。コンビニでの張り紙で知っている人も多いだろう。
これ以外の時間帯はアルコール販売が不可。レストランでもバーでも原則は同じ。
以前は深夜0時をまわってもレストランでアルコール提供ができていたが、現在は規制されている。
関連記事:数ヶ月ぶりのムーガタを堪能。でも深夜はアルコール提供なし。
タイ全土の原則として、バーの閉店時間は12時となっている。
ウドンタニーあたりのバービアへ行けばわかるが、12時になると閉店してしまう(実際はもうちょっとだらだらと営業を続けるが)。
バンコクやパタヤやプーケットやサムイといった一部エリアにかぎり特例で深夜2時までの営業が公式に認められてきた。
その特例は、今回の非常事態宣言下では認められず、パタヤでも12時閉店を余儀なくされている。
ウォーキングストリートでもソイブッカオ界隈でも12時前にはパトロールカーが巡回し、続々と閉店させられていく。
むろん中には電気を消してしぶとく営業を続けるバーもあるが、個別に巡回してきて、これも強制閉店させられる。
ウォーキングストリートとソイブッカオ界隈は、それでも夜はまだ明るいほうだ。
ノースパタヤエリアは、夜12時を待たずして、夜間は無人と化す。
ノースパタヤはツーリストエリアで長期滞在者はほとんどいない。中長期出張者が滞在することはあるが、現在はほぼ入国不可。在住者はノースパタヤには行かない。
昼間はターミナル21に客が少しは集まるが、他の店は惨憺たる状況。マッサージ屋は再開しても客は来ない。
昼でも人が少ない。
夜間のノースパタヤはリアルに無人化する。
バービア群でいえば、ドリンキングストリートは閉鎖されたまま。
ソイ3のバービア群は一部再開したものの、バービア群そのものを完全に閉鎖してしまうとのことだ。
夜間の無人ぶりを見ていると、やむを得ない措置かと思う。
パタヤ屈指のバービア群であるソイ7ですら、客はほとんどいない。
現在のパタヤでは、ウォーキングストリートの一部とソイブッカオ界隈にしか客がいない。
あとはローカルエリアのパブとクラブにタイ人が集まっている。
明暗の差がくっきりと現れている。
はじめから客がゼロのエリア、それなりににぎわっているエリア。
にぎわっているエリアの店にとっては、営業時間の短さがネックとなる。
本来のパタヤなら午後10時くらいから盛り上がり始め、深夜に最高潮に達する。
興が乗った客はドリンクをどんどん出し、朝まで宴会が続くことになる。
でも、現在は12時閉店。
客はもっと飲みたいと思っても、あっさりと閉店してしまう。
これでは楽しみが半減。
店側もせっかくの売り上げの機会を損失することになる。
こんなに早く閉店しないといけないのなら、店のオープンそのものを見合わせるバーもある。
オープンさせても経費がかさむだけ。それなら再開させないほうがましだと。
また再開させた店でも、営業時間短縮と客の減少をかんがみて、従業員の賃金を減額しているところも珍しくない。
スポーツバーで働く知人は、給料50%カットだとぼやいていた。それでも働く場所があるだけラッキーだとも言っていた。
客そのものの少なさに加えて、閉店時間が12時。
それ以外にも規制が多い。
これでは本当にやっていけない。
客としても規制が多くて楽しくない。だから遊びに出かけないとなってしまう。
わたしも似たようなもので、バービアで飲んでいるとすぐに閉店時間を迎えてしまう。
夜10時くらいから散策に出ると、あっという間に12時になる。
もっと早く行動開始すればいいのはわかっているが、長年の習性で、パタヤでそんな早くから外に出る気にはなれないのだ。
パタヤは深夜こそがおもしろい。
パタヤに行くたくてもタイ入国すらできない人からすれば、なにを贅沢なこと言っているんだ、パタヤで遊べるだけいいだろう、とお叱りを受けそうだが、体に染み込んだパタヤ沈没スタイルはそう簡単に崩せない。
ゴーゴーは本来午後8時開店が多かったが、現在は開店時間を少し早めている。LKメトロだと午後6時、ウォーキングストリートで午後7時といったところか。
それでも営業可能なのは5.6時間しかない。
開店を早めたところで、パタヤ在住者はそんな早い時間帯からバーには行かない。
昼間からバービアでビール1本に1時間かけて身じろぎ一つしない沈没ファランもいるが、そもそもゴーゴーに行かないし、バーで散財することもない。
そんな沈没ファランでも、深夜までバーで酒を飲んでくれれば、売り上げにはつながる。
でも今は12時で強制閉店である。
せっかくバーが再開できたのに、これでは盛り上がりに欠ける。
クラブもそうだ。
クラブなんて、深夜0時以降にようやく盛り上がり始める。
バーの仕事終わりの人たちがやって来るのが深夜2時3時だ。
そこから朝まで飲んで踊るのがパタヤのクラブというもの。
たとえば、The Pierで遊んでいて、ふらふらになって店外に出てみたら、すでに夜が明けていたなんてパターンは定番である。
「サワンレーオ(もう明るい)」とタイ語で言い合うのがお約束だ。
でも、現在のパタヤでは不可能。
こっそりと深夜遅くまで営業しているクラブがないわけではないが、表向きは不可。
裏に潜るだけ。
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営業時間延長求む
このような事情から、営業時間の延長を希望するバー、クラブは多い。
せめて午前2時まで合法的に営業できるようになるだけでも、様相は変わってくると思う。
12時に電気を消すバーやクラブなんて、本当におもしろくない。
深夜まで遊びたい客にとっても、営業時間延長はうれしい。
まあ、実際に営業時間を延長したところで、そもそもの客の絶対数が少ないわけで、どこまで売上アップにつながるかは、心もとないところだが、それでも一定の効果はあるはずだ。
とりわけクラブは売り上げアップが見込める。
バービアもだらだらながらも飲み続ける客が増えるだろう。
もし営業時間が延長されても、盛り上がるのパタヤの一部に限られるのは変わらない。
ノースパタヤやソイ7は暗いままだろう。
ウォーキングストリートとソイブッカオのツリータウン周辺とLKメトロはまずまず盛り上がるはず。
でも盛り上がるのは一部だけ。
外国人観光客の受け入れ再開をしないことには、パタヤ全体が回復することはありえない。
まとめ
現在、タイの規制緩和は第5フェイズまで進んでいる。
7月1日施行の第5フェイズでバーの再開がなされた。
第6フェイズの実施は何も情報がない。
非常事態宣言の期限が7月末となっている。さらに延長されるかは不明。
非常事態宣言延長可否と規制緩和第6フェイズについては、来週には決定される見通し。
おそらくは、8月1日から何らかの規制緩和がなされるだろうけど、バーの営業時間延長が認められるかは見当もつかない。
個人的には最低でも深夜2時までの営業は認めてほしい。
12時に真っ暗になるパタヤなんて見たくない。
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