沈没日記3
12月24日、クリスマスイブのパタヤ。
日本国内の感覚だと24日がクリスマスのお祝いで、25日はもう祭りの後の気分。クリスマスケーキは売れ残りセールにかけられるほどだ。
でも、欧米人に言わせると、クリスマスの本番はあくまでも25日。
仏教国であるタイでは、そんな細かいことは気にしない。
24日と25日の両方とも騒いでしまう。
とりわけパタヤでは何かと名目をつけてパーティが開かれる。
楽しければなんでもいい。
ちなみに、ソイニュープラザでは車両進入禁止にして、大規模なパーティ開催。
中まで入って確認したわけではないが、昨年はステージが組まれてコンサートが開かれていたので、たぶん、今年もコンサートでしょうね。まあ、オカマショーとかそんなのだけど。
おそらく31日もソイニュープラザは通行止めになるはず。
なじみのバービアでもパーティを開催。
それも数軒のバービアからパーティに来るように誘われていた。
というわけで、パーティはしご決定。
一人で行動するし、身軽なもんである。
1軒目
パーティといえば、フリーフードだ。
無料で食事がふるまわれる。
晩飯抜きでバービアへ。
腹ペコペコだ。ビールをオーダーしたところで、さっそくフリーフードコーナーへ。
バーによりけりだが、小さなバーだと、ビリヤード台にビニールシートをかぶせて、その上に料理を並べるところが多い。
ここはわりと広めのバービアで、ビリヤード台はそのまま使えて、別途テーブルの上に料理が並べてあった。
ピンクネオンの照明で写真映りが悪い。
ファランがボスで、客のほとんどもファラン。料理もファラン飯が中心。ピザとサンドイッチなどなど。
タイ飯は、ガイヤーン、カオパット、カノムジンなど。
まずは、ガイヤーンとカオパットで空腹をなごませる。
ついで、サンドイッチとピザ。
ちなみに、パーティ名物の豚の丸焼きは無し。
豚の丸焼きの出張サービスは、4500から5000バーツほどとのこと。安いような、高いような。
ママさんに聞くと、あれは高いから特別な時だけと言われた。
食事が一段落したところで、ガティアムを購入。1箱20バーツが相場。3箱50バーツないし6箱120バーツでも買える。
ガティアムとはニンニクの意味だが、この場合、かんしゃく玉のこと。
形がニンニクに似ているからガティアムと呼ぶらしい。
このガティアムを店内にいるバービア嬢や客の足元めがけて投げつけるのだ。
一つだけだとパワー不足だが、3,4個まとめるとけっこう大きな破裂音がする。火花も散るんで、素足だとちくっとした痛みが走るほど。でも、やけどをすることはない。
店内だけでなく、まったく関係ない通行人の足元に投げつけてもオッケー。
ガティアム投げはパタヤでは無礼講扱いとなっている。
ま、やりすぎて喧嘩しないようにね。
1軒目の飲み相手は、知り合いの元バービア嬢。
イングランドファランの元へ降嫁していったが、年末年始だけ一人でタイへ帰省中。
ひさしぶりの再会で楽しく飲めましたな。
彼女は飲んでいる最中も、きっちりイングランド旦那のところへビデオコールしていた。
1軒目はビール2本で終了。
腹はまだまだ余裕あり。
2軒目
ビリヤード台の上に料理がずらりと並んでいる。
パスタ、カオパット、ムーヤーン、フルーツなどなど。おっと、生春巻きもあるなあ。
パスタとフルーツをメインにいただく。
ここもボスはファラン。ファランと結婚した元バービア嬢がオーナーママさんとして切り盛りしている。
その元バービア嬢は古くからの知り合いだ。
結婚式にも誘われたが、時間があえず参列できなかった。
おっと、たまたま、在籍バービア嬢の誕生日のようで、ケーキが登場。
このケーキはカットされて、客に提供された。
もちろん、わたしも食べる。
ちゃんとした生クリームを使用していて、安っぽく甘ったるいタイのケーキとは明らかにレベルが違う。ファランボスが奮発して用意したようだ。やるね、ボス。
ちなみに生クリームケーキとビールはまったく合いませんな。
飲み相手は隣の席にやってきた若いファラン3人組。
ノリのいいやつらだった。
わたしが密かに狙っていたバービア嬢をかっさらっていったがマイペンライ。
楽しくて、ついついビール3本。
けっこうお腹が膨れたきた。
3軒目
当初の予定では、LKメトロあたりのゴーゴーバーの様子を見てこようと思っていた。
昼間の様子
クリスタルクラブやシュガーシュガーがパーティを開催しそうな雰囲気だった。
が、もはやゴーゴーバーへ行く気力なし。
バービアが楽しすぎる。
というわけで、3軒目。
ここはタイ人ボスですな。
フリーフードには、ソムタム自作コーナーもあり。
ケーキで甘くなった口の中をぴりっとさせたいところ。
知り合いのバービア嬢に頼んで、ソムタムを作ってもらう。
辛さ控えめでとお願い。たしかにプリック(辛子)は一つしか入れなかったようだ。見た目もマイルドな装い。
が、それでもけっこう辛い。
おいおい、またビールが進んでしまうじゃないか。
飲み相手は、隣の席のドイツ人。このドイツ人はタイ語がそこそこ話せる。よって、タイ語で会話が成立。
お互いよくわからない部分だけ英語に切り替える。
こりゃあ、楽でいいや。
このファランもソムタムをばかばか食べていた。
初対面のドイツ人だったけど、楽しく飲めました。
ここではビール2本。
合計7本となった。
ちなみに、普段はビール4本か5本でもうお腹いっぱいになってしまう。酔うというより、文字通りお腹いっぱいになり、ビールを受け付けなくなる。
が、楽しいもんだから、この日は酒が進む。
まわりの雰囲気に流されがちな男なのである。
ここまで3軒はしごして、すべてタダ飯付き。
そろそろ胃袋は限界かなあ。
4軒目
最後にパーティをやっていないバービアへ立ち寄る。
ここはファランボス。ファランが出資して、タイ人彼女にバービアをやらせているというスタイル。カネを出したのはファランだが名義はタイ人なんで、ファランが知らないうちに売却してトンズラ可能。実際、この組み合わせが一般的だけど、問題もいろいろ耳にしますな。長続きを祈ります。
さて、当のファランは普段は本国にいるが、年末年始はずっとパタヤに滞在中。
そのファランボスもまじえて飲む。
さすがにビールがつらくなってきた。ここは、ジントニックで。
おっと、別の知り合いファランがやって来た。若いファラン女子を連れている。実の娘だそうな。20代半ばくらいかなあ。
パタヤに実の娘を連れてくるとは、やるなあ、ファラン親父。
4人でさらに飲む。
ボスがジントニックを無料で追加してくれて、さらに酔っ払う。
いつのまにか時刻はすでに深夜4時。
午後9時過ぎから飲み始めて、すでに7時間。
そろそろリアルに限界。
飲み代は全部で650バーツほど。約2000円。
食事代は完全無料。
2000円で一晩飲み歩きができるパタヤのバービア。最高である。
途中、どこかのバービアで良さげなバービア嬢がいれば、クリスマスイブペイバーでもしてやろうと密かに画策していたが、すべてはアルコールの海の中に藻屑となって消えていった。
さすがに、若くてかわいいどころのバービア嬢はとっととペイバーされていたようだ。
まあ、気にしない。
ちなみにゴーゴーバーではこの時期はバーファインが高騰しがちだが、バービアではクリスマスといえど、据え置き価格のままのところが多い。上げたとしても、元々400バーツだったのが500バーツになるといった程度。
やはり、安く飲んで、安く遊ぶにはバービアが最適だ。
へべれけになったが、無事に帰宅。
泥のように一人寝。
女っ気はないが、実に楽しいクリスマスイブだった。
さて、本日がクリスマス本番。どうしたもんやろ。今日もパーティ行脚かな。肝臓と胃袋がやばいなあ。