徐々にパタヤ滞在が長くなるにつれ、夜の生活も少しずつ様変わりしていくことになる。
元々、毎日ペイバーするほどの金銭的かつ体力的余裕はなかった。
ほどほどに遊んでいればいいやと思っていた。
だからペイバーも週に1回か2回程度。
でも、アパートに長期滞在するようになると、そのペイバーなんて行為をしなくなってくるのだ。
いや、夜の営みに飽きたわけじゃない。
ペイバーせずとも、女性のほうから勝手に部屋にやって来るようになるだけの話。
女性との出会いは、もちろんバーにおいてだ。
気に入った相手がいれば、最初は普通にペイバーする。
それで、一度連れ出してから仲良くなると、もうペイバーはしない。
むこうから勝手に部屋に来るようになる。
仕事終わりの深夜に電話がかかってきて、今から部屋へ行くと言われるケースが多い。
ゴーゴーバーまで迎えに来てくれと言われることもあった。
もしくは、こちらから仕事終わりで部屋へ来てねとお願いすることもある。
出勤前に部屋へ遊びに来るバービア嬢やコヨーテ嬢もいた。
わたしの部屋で仕事用のドレスに着替えて、お化粧を整え、出勤していくバービア嬢を見送るなんてこともしばしば。
「仕事がんばれよ~。いい客、見つけるんだぞ」と送り出す。
でも、結局、深夜に電話がかかってきて、
「客いなかった。今から部屋へ行く」
と、わたしの部屋へ戻ってくることなんてことも。
そう言えば、ショート帰りのバービア嬢が部屋に泊まりに来ることもあったなあ。
せっかくの客なんだから、ロングで相手してやれよ。
そんな感じで、決して毎日というわけじゃないけど、とっかえひっかえ、女性が遊びに来る。
特にローシーズンは、観光客が少なく、長期滞在者にとっては天国のような環境。
ひたすら暑く、雨が多いことをのぞけば、だけど。
短期滞在を繰り返していたころでも、何度か夜の女性がホテルに遊びに来ることはあった。
バービア嬢がホテルにやって来て、一発やっただけでカネも取らずに帰っていったこともある。
が、女性の仕事が終わるのが深夜2時とか3時。
正直、そんな時間まで待っていられない。
時間が何より大事な短期滞在、ペイバー代がかかってもいいから、さっさと連れ出してしまいたい。
その点、長期滞在者は、深夜であろうとのんびり構えていられる。
別に今日がハズレでも、明日もあさってもあると思えば、焦る必要がない。
それよりもペイバー代を節約できるほうがありがたい。
同時期に複数の相手を抱えていることがあって、バッティングしないようにするのが面倒だったりもする。
いやあ、パタヤのアパート暮らし最高。
パタヤだけじゃなくて、バンコクでも似たようなものだろう。
これがタイに長期滞在する利点。
ほんと、女性が簡単に部屋へ来てくれる。
もちろん、わたしが相手をしていたのは基本的にプロの女性。
泊まっていくだけならノーチップ。
でも、とりあえず一発でもやれば、タクシー代やサロン代とかいう名目でお小遣いはあげていた。
ショートなら500、ロングなら1000バーツくらい。
バーファインもかからず、安上がりの遊び方だった。
食事はおごってあげたり、おごられたり、いろいろだった。
お互いに、ある程度わりきって付き合うのがベターかな。
あまり深入りしすぎて、特定の女性と付き合うと、せっかくのパタヤでの自由がなくなるし。
でも、単なる肉体上だけの関係ではなく、ある程度心の交流も持ちたいところ。
このあたりは人それぞれの楽しみ方だと思う。
年金暮らしのファランなんかは、長期契約を結んで、一人の女性と暮らしている人も多いしね。
わたしの隣人のオーストラリア人のおじいちゃんファランもそうだった。
わたしは、飽き性なもので、複数の女性を確保しておいて取っ替え引っ替えが好きだった。
まあ、すべては流れのまま、てきとうに遊んでいた。
アパートへ遊びに来たいと言ってくれるんだから、無碍に断ることもなかろうと。
うーん、今思い返せば、かなり贅沢な時間だったなあ。
現在は1ヶ月ほどのパタヤ滞在がせいぜい。それでも短期滞在に比べれば長いほうだけど、あの頃は数ヶ月連続してそんな生活をしていた。
特にアパート暮らしは女性側へのアピール度が強いのか、ほんと、ひょいひょいと遊びに来ていた。
また、いつかアパート暮らしをしてみたい。