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タイで金を貸すと返って来ないことへのタイ僧侶による説法:『仏陀 南伝の旅』より

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タイ人との付き合いが増えてくると、必ずといっていいほどぶちあたるのが借金の申し出である。
「金貸して」と言われることが多くなる。
「あとでちゃんと返すから」と言われても、実際に返ってくることは稀だ。

わたしも何度も金貸してと言われたことがある。
ほとんどは断っているが、どうしても断りきれず、貸したこともある。
といっても、500バーツや1000バーツ程度。
給料日になったら返すからと約束してくるが、その約束が履行されたことは一度もない。
返すように促しても、のらりくらいとかわされる。
で、そのうち借り主は姿をくらましてしまうのだ。

まあ、1000バーツ程度なら、ちょっと悔しいがあきらめもつく。しょせんはその程度の関係だったと割り切ればいい。
が、バンコクに長く住んでいる友人は、これまで総計で5万バーツ以上の未回収金があるそうだ。
額が大きくなると、なかなか厳しい。あきらめきれない。

これはタイ人同士でも同じ悩みがあるそうで、金の貸し借りは大きなトラブルの元。
ほとんどは返ってこない結果となる。(もちろん、ちゃんと返済するタイ人もいるのは言うまでもない。)

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白石凌海『仏陀 南伝の旅』

そんな金の貸し借りに関する悩み事をタイの僧侶に相談するタイ人。

白石凌海著の『仏陀 南伝の旅』という本に登場するエピソードが印象的だった。(216ページ以下)

仏陀南伝の旅

著者がワットプラケオに参拝に行ったときのこと。タイの高僧による説法集を手に入れた。
「ある人がお金を借りて返さないとき、どうするか」という法話が掲載してあった。

知人友人に金を貸したが返してもらえない。
たとえ裁判しても、すでに金はギャンブルや酒代に使ってしまっている。
ないものは返せない。
かといって、貸し手としては納得できないし、あきらめきれない。
この悩みをどう解決すればいいのか。

高僧の答えはシンプル。

「お金は貸すな」
貸すときは仲のいい友人でも、取り立てのときは恨みを買って敵となる。なかなか返してくれないと、そのたびに嫌な思いをすることになる。最初から貸さないがの一番。

もっとも答えだが、すでに貸してしまっている場合はどうか。それも返してくれない場合はどうすればいい。この悩みをどうやって解決すればいい。

これまた答えはシンプル。

「あきらめなさい」

お金は身体の一部ではない。体とは別にあるものだ。生きていれば、お金はまた稼ぐことができる。貸してしまった以上、返ってこなくてもしょうがない。これがあなたのカルマ(業)である。

金を貸してしまいそれが返ってこないのは、自分にも原因があることだと捉えて、借りるより貸す立場のほうが幸せだと考え、過ぎ去ったことにこだわらずにあきらめる。

と、こんな感じの説法となる。
タイにおける金の貸し借りとは、タイ人高僧にとっても、頭を悩ます問題であるようだ。

結論:タイ人に金を貸すな。もし貸しても返ってこないと思え

もう、タイ人には二度と金を貸さないことにしよう。
金を貸すのではなく、金をあげると思わないとダメ。
まあ、タイ在住歴の長い人たちの世間知と同じ結論に達しますな。

なんだか、タイの夜遊び的に言えば、送金やゴールドのプレゼントと同じこと。
送金やゴールドプレゼントに見返りを求めてはいけない。
一方的なほどこしのようなもの。
受け取る側は、感謝するどころか、逆に受け取ってやってるんだくらいの勢いである。
タイにかかわると人間性が鍛えられますな。達観はしたくないけれど、諦念には達する。

さて、この『仏陀 南伝の旅』は、インドに誕生した仏教がいかにして南方に伝わっていったのかを描いた本である。
ブッダガヤからスタートして、スリランカ、ミャンマー、タイ、インドネシア三国まで。
上座部仏教の歴史や伝播に興味がある人は、ご一読のほどを。
タイ仏教の成り立ちなんかも、周辺国との歴史的絡み合いから読み解くことができる。

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